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Impressive works

東京藝術大学 音楽環境創造科 作品展(千住アートパス・卒業制作)で、印象に残った作品   (塾長の印象です。)

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音楽劇

​しんしんと雪/こんこんとつもる話を

スタジオAで上演されたこの作品・・・

入場と同時にパンフレットが配られるのですが・・・

「ある北の国の森の中」隣どうしで育った2本のスプルースの木、・・・

(略)

そして、長い年月を経て、・・・

(​略)

ふたりはチェロとピアノとなって再会します。

なんと感動的なストーリーなのでしょう!

あらすじを読んだ時点でうるっとしてしまいました(^_^;

2本のスプルースの木の物語を、チェロやピアノの演奏に合わせて、

声楽の方が歌い語っていくこの作品、

2本の木だけではなく、色々な木の運命?(冒険)も描かれており、

最後の再会を待ちわびるという、楽しみに満ちた作品です。

欲を言えば、再会するとネタバレしているので(それはそれで楽しみ)、

驚きという点では今ひとつかもしれません。

あらすじは伝えないで、「ある北の国の木の冒険」として、上演して、

最後に、「これが、その木で出来たチェロとピアノで〜す!!」

とすると、小学校くらいで上演すると、「おーー」となって楽しいかもしれないですね。

​塾長も小学校の頃、学校で上映された、

自動車を一から造る映画をいまだに覚えています。

困難に立ち向かって、最後に、骨組みだけの自動車を完成させ、山の尾根のスカイラインを走るのがとても印象的でした 

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4群弦楽オーケストラのための空間性音楽

点いては消える

2019年度の卒業制作で、上演されたこの作品、なんと、

演奏者が放射状に配置され、指揮者はその円形の中心です。

audienceも、もちろんその周りを囲むように席が設けられています。

4群弦楽で、それぞれの群でまとまった演奏がされています。

指揮者からみると、点いては消えるように回っているようです。

audienceからは、蝋燭のともしびのように点いたかと思えば、消えてしまうような演奏で、身体に語りかけてくるような不思議な音楽でした。

作者の作品制作意図

「点いては消えるを繰り返すこの世界。

蝋燭のともしびのように点いたかと思えば、消えてしまう。

そこにあったはずのものは、いつの間にかなくなってしまう。

生き物たちの命も、大地を照らす陽の光も、

そして自分の中にある感情や記憶もまた。

 

2011年の大震災をきっかけに、高校の頃から

音楽を通して東北を中心に震災と関わってきた作者。

2017年夏に初めて福島県南相馬市を訪れた。

そこには2011年のあの日から、

時が止まっているかのような街並みが広がっていた。

原発事故による復興進度の違いを目の当たりにして

自分の中で初めて「風化」という言葉を実感した。

 

本作品は仏教、インド思想で宇宙の構成要素と言われており、

また東日本大震災で大きく被害を受けた「五大(地・水・火・風・空)」

を音楽で表現した。

この作品を通して改めて点いては消えてしまうこの世界の中でも

灯火を絶やしたくない、残していきたい記憶や思いを

皆さんと共に再び灯す時間と出来たら嬉しい。」

​東京藝術大学 音楽環境創造科 卒業制作 「点いては消える」
​中間発表(2018.11)↓ 

「千住アートパス2022」塾長の印象に残った作品ランキング〜!!

(塾長は音楽は素人で、また、すべての作品を見ているわけではありません。塾長個人の印象に残ったランキングです。あしからず。)

第1位 
作品25、「弦楽四重奏『暗い底で』」の我妻さん
(とにかく表現が豊かで深い!! どんな楽譜なのか興味深いので)


同率2位 
作品24 「そらだのめ」の鹿田さん

作品13 「管楽合奏のための《天》」の永野さん
(和歌や笙といった、日本の伝統芸能の要素をテーマに現代風にアレンジされていたところ。
特に、「笙」には興味があり、笙は出てこないのに、あっ「笙」と思ったので。
演奏者の配置も笙の形。国立の藝大ならではの作品?)

敢闘賞?
作品14 「大鴉」 横澤さん
作品26 「揺らぐ影」福澤さん

福澤さんの作品は素晴らしかったのですが、
昨年の「息の回帰」のような迫りくるような荒々しさを期待していたのですが、
今年は、洗練されていて、短くまとまった作品だったので・・・

技術賞
作品8 「レーザーハープ」 須藤さん
技術的に完成させるのは素晴らしいですが、ハープという楽器を目指すのではなく、
創作としては、今までにない新しい楽器を提案して欲しかったですね。
作品27 「Walk into・・・」松村さん
こちらも技術的に完成しているのは素晴らしいですが、

単なる音場制御の確認で終わっているので・・・次回の期待を込めて。

常設展示賞
作品21 「いずみのこえ」田村さん
5Ch再生で、音楽や効果音など素晴らしい完成度でしたね!

気になったで賞
作品10 「おとのうごくへや」 土井さん
スピーカーを手動で移動させて音像を変化させる?超アナログ(笑)

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千住Art Path 2019

11  mobile

鑑賞者の動きを察知してゆらゆらと微妙に動く

一見無造作に吊された半透明の色板と、

プロジェクションによる光の軌跡。

 

カンディンスキー(1866年~1944年)を、彷彿させる、

絶妙なオブジェクトバランス。

 

そしてマイク2本それぞれがセンサーとなり、

インタラクティブに、光と轟音を放つ!

 

大きな反応と小さな反応、計算し尽くされた音量とプロジェクションマッピング。

荒削りながら、なかなか印象に残る作品でした。

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